歯ぐきが痛い時、最初に考えられる原因は歯周病ですが、歯ぐきが痛い原因は他にもいくつかあります。その原因のひとつに「ストレス」が挙げられます。
ストレスを感じずに生活するのも難しい昨今ですが、歯茎まで痛くなってしまうともっと陰鬱な気分になってしまいます。そんな気分にならないように、ストレスが原因となる歯茎の痛みと、それ以外の歯茎の痛みの原因への対処法をご紹介いたします。
ストレスが原因で歯茎が痛くなるのは、全体の一部で、割合的にそれほど多いとは言えません。多くはお口の疾患が原因となっている場合が多いと言えます。
そのため、ストレスが原因と断定するのは難しく、まずはお口の中を調べて虫歯や歯の根の病気、歯周病に罹患していなければ次に食いしばりや歯ぎしりを、それでもわかなければ心身の病気を疑います。
つまり、ストレスが起因しているかどうかは、消去法で調べていくことになります。
歯茎の痛みの大きな原因としては、虫歯や歯周病などの感染症、食いしばりや歯ぎしりによる歯根膜の炎症、その他身体の病気の影響などが挙げられます。
体の抵抗力が落ちるとお口の中の細菌の活動も活発になり、その細菌や汚れは口内炎・歯周病などの歯ぐきが痛む原因を作り出したり、進行させたりします。
免疫力が下がる時は、寝不足によって体力が落ちている時や、食生活の偏りで栄養バランスが崩れていてストレスが溜まっている時だと言えます。
体力を回復するためには、しっかりとした睡眠と適切な栄養バランスは欠かせません。歯医者へ受診して応急処置や投薬を行ってもらって、生活習慣を改善するところから始めましょう。
ストレスを受ける事で、お口の中の唾液の分泌量は減少すると言われています。このような状態は一般的に「ストレス性ドライマウス」や「口腔乾燥症」と呼ばれます。(※1)
唾液にはたくさんの役割があり、その中でも唾液量が減ったり粘り気が出ることで、お口の中の汚れを洗い流す作用が弱まると、細菌の繁殖に繋がります。結果として、歯ぐきが腫れたり口内炎などの症状が出てしまいます。
ストレス軽減の他に、口呼吸を改善(減らす)する等の習慣的な改善方法はありますが、歯科医院で唾液の分泌量などを調べてもらってから治療を進めるのもひとつの方法です。
※1)我が国では高齢化や医療の高度化、社会心理的ストレスの増加に伴い、ドライマウスを訴える患者は増加し、約800万〜3,000万人と推定されている
睡眠時の歯ぎしりが強いと、常に歯へ強い力がかかっている状態となり、結果として歯の周りにある歯根膜という部分が炎症を起こして痛みが出る場合があります。
寝ている時の歯ぎしりの原因はいくつかあると言われていますが、大人の場合はストレスが主な原因となっていると言われています(※2)。
歯ぎしりの根本的な治療は難しいとされていますが、一般的にはナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着する事で歯を強い力から守り、結果として歯ぐきも守る事ができます。
歯にフィットするナイトガードの製作は歯科医院で簡単に行う事ができるので、一度お近くの歯医者さんを受診してみるのも良いでしょう。
※2)睡眠時歯ぎしり(Sleep Bluxism)は、成人では不規則な生活や精神的ストレスが憎悪因子であることが示唆されている。
ストレスによる歯ぐきの痛みも含め、歯ぐきの痛みのほとんどのがこの歯周病によるものです。進行した歯周病は重篤な症状が現れますが、初期段階では痛みを感じることはありません。
歯周病の痛みの特徴は、むず痒いような痛みを感じることもあればズキズキと痛むこともあります。痛みを感じたらその部位に歯ブラシをあててしっかり磨くことで、一時的に痛みが落ち着くこともあります。
歯周病による痛みを感じ始めたということは、歯周病がかなり進行してしまっている状態です。対処方としては、まず歯医者の受診が必要となりますが、ご自身でも日頃から口腔内を清潔に保つよう心がけることが大切です。
むし歯も実は歯ぐきに痛みを伴うこともあります。例えば根尖性歯周炎・歯髄炎・歯根膜炎・歯根嚢胞などの歯の根の病気は、噛みしめると歯ぐきが痛むことがあります。症状の中には「サイナストラクト」といって歯ぐきに白いでき物が現れる場合もあります。
これらの病気はむし歯が原因で起こることも多く、それも進行した場合に痛みを生じることが特徴です。この場合は、早めにむし歯や歯の根のの処置が必要となり、放っておくと抜歯をしなければならなくなるケースもあります。
むし歯は感染・進行する病気ですのできちんと治療しましょう。
親知らずの周囲に起こる炎症が原因で起こる痛みで、触れたら痛みを感じたり、何もしていなくてもズキズキ痛むこともあります。
これは親知らずが生えるスペースがないために、斜めに生えたり、一部しか出てきていなかったり、埋まったままの状態の場合もあり、そのため清掃が行き届きにくいことが原因で細菌に感染することから痛みを発生します。また、智歯性周囲炎は痛みだけでなく、発熱や頬の腫れ、リンパ節の腫れなどの症状も伴うことがあり、日常生活に支障を来す場合もあります。
親知らずは、痛みが出てもすぐに抜歯するにはリスクが伴うため、痛みや炎症が治まるのを待って抜歯になることが多いです。ですから、親知らずに違和感感じたら早めに歯科医師に相談したり、痛みや症状を生じる前に抜歯を検討するなど、早めの対策が有効な治療となります。
口内炎は唇や舌、頬粘膜など口腔内のあらゆるところに出来る疾患です。歯ぐきに出来るともちろん歯ぐきが痛みます。口内炎の痛みは食事や会話、歯磨きの際にしみるような痛みを感じることが特徴です。
口内炎の原因は様々で、歯ぐきなどの口腔内にできた傷から出来るものもあれば、先ほどの通りストレスや疲れ・食生活から生じる場合もあります。
口内炎にとって一番のお薬は「時間」とも言えます。通常2週間程度で治癒しますが、長く続く場合はそれ以外の疾患である可能性があります。なかなか治らない口内炎は、一度歯医者でチェックしてもらうようにしましょう。
口内炎ができてしまった場合は軟膏やパッチなどのお薬による対処療法が一般的です。また、イソジンなどのうがい薬で口腔内の菌を抑制することも効果が期待できます。
カンジダ菌は、口腔内の常在菌ですが、口腔内の衛生状態が悪かったり、入れ歯の清掃を怠ったりすると、カンジダ菌が異常増殖することがあります。カンジダ菌の痛みの特徴はヒリヒリした痛みで、乳白色の白っぽい苔のようなものが付着するという特徴があります。
痛みや症状が3〜4日程度で治まるようであれば問題のない病気ですが、長く続く場合は受診・治療が必要です。
カンジダ症を発症した時の対処法は、まず口腔内や義歯を清潔にすること、うがいなどをマメにすることが大切です。
狭心症や心筋梗塞の症状の一つとして、歯や歯ぐきの痛みを生じる場合があります。胸の痛みとともに約15分程度で治まる場合は狭心症、15分以上続く場合は心筋梗塞の可能性があります。胸の痛みを伴う場合は歯科ではなく内科や救急病院を利用する必要があります。
また、上顎洞という歯ぐきの上にある空洞にできる癌の場合も歯ぐきに痛みを感じることがあります。副鼻腔炎によって膿が溜まった状態が続いたり、喫煙の影響で癌が発生することもあります。歯医者で見つかることは稀ですが、痛みの原因が歯や歯ぐきがない場合、副鼻腔などの炎症が疑われます。その場合はご自身で耳鼻科等を受診頂くか、医院から病院のご紹介をすることもあります。
歯ぐきの痛みの多くは歯周病ですが、人によって症状の理由は様々です。歯医者の定期検診を受けることで、大事に至る前に発見出来る場合もあったり、予防できるものあります。
定期検診・予防歯科を含め、お口の中の痛みは早めに歯科医院への受診をお勧めいたします。お気軽にご相談ください。
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