オーラルフレイルとは病名ではなく、口腔機能の低下が全身の衰えに繋がるという概念です。
口腔機能は「噛む」、「飲み込む」、「会話する」といった基本的な機能を指しますが、年齢を重ねるごとに低下する傾向にあり、食事や会話に影響を及ぼす可能性があります。
例えば、多くの歯を失った状態ですと、食事が困難になり、柔らかいものばかり食べることで、栄養不良となり、身体の健康を損なってしまうことがあります。
また、口腔機能の低下によって口腔内の感染症だけでなく、誤嚥性肺炎などの大きな病気を発症するリスクもあります。このように、オーラルフレイルは口腔内の問題だけにとどまらず、場合によっては命に関わるリスクもある恐ろしいものです。今回は、オーラルフレイルを予防・改善するために日頃から気をつけていただきたいことをご紹介します。
オーラルフレイルの原因の1つは口腔内疾患です。
虫歯や歯周病が原因となって、歯を失ってしまうことで食事や会話に支障をきたしてしまいます。
歯を失う理由の大半は虫歯と歯周病ですので、歯磨きは毎日きちんと行い、お口の中の細菌を減らすことを心がけましょう。歯磨きの際は、歯ブラシに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを併用し、細部に付着した食べかすや歯垢を落としましょう。
歯磨きはオーラルフレイル予防の基本ですので、毎日欠かさず行うことを強く推奨します。
歯や咀嚼筋が衰えることで、固いものが噛みにくくなり、食事が柔らかいものに偏りがちになるため、食事の栄養バランスは常に意識しましょう。
特にお肉や魚などタンパク質が豊富な食べ物は筋肉のもととなりますので、積極的に摂っていただければと思います。
さらに、野菜も一緒に食べることで、たんぱく質の吸収率が上がりますし、理想的な栄養バランスに近づき、生活習慣病の予防にもつながります。
口腔機能は歯や歯茎だけに限らず、お口周りの筋肉も大きく関わっています。
固めのお肉であっても問題なく食べられるよう、噛んだり飲み込むときに使う口周りの筋肉が衰えないよう、日頃から鍛える意識が大切です。
食事の際はよく噛み、会話する際も唇や舌、頬をよく動かすことを習慣にしていただければ次第に筋肉は鍛えられていきます。
お口周りの筋力が上がることで、食事も会話もしやすくなりますので是非意識してみてください。
喫煙や飲酒は歯を着色させてしまうだけでなく、歯周病や虫歯の発症にも関係しています。
まず、喫煙はタバコに含まれるニコチンによって血管を収縮させてしまい、歯肉の血液量が減るため、病気に対する抵抗力が落ち、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
飲酒に関しては、お口の中の唾液を減らしてしまうため、唾液が持つ自浄作用(歯に付着した汚れを洗い流す作用)が弱まる事など、歯に良くない点がいくつもあります。
喫煙も飲酒も、やめることが理想的ではありますが、難しい場合は少しずつ摂取量を減らすことで歯の健康につなげましょう。
歯を虫歯や歯周病から守るためには、毎日の歯磨きや摂生の意識を持つことに加えて、歯科での定期的なメインテナンスがとても重要になります。大半の方は、歯磨きでは歯の汚れを十分に除去しきれていない傾向があるためです。
歯科で定期的にお口の中をチェックしてもらうことで、虫歯や歯周病など、お口の中のトラブルを未然に防げる可能性が高まり、歯の健康寿命を伸ばすことにつながります。
また、ご自身にオーラルフレイルの可能性があり、思い当たることがあれば歯科医師に相談してアドバイスを受けましょう。
下記の項目はオーラルフレイルを招くリスクがあるため、多く当てはまる方はご注意ください。
オーラルフレイルを予防・改善するためには、食事や会話が問題なく行える、健康な歯と筋肉が必要です。
しかし、日頃から誰かと会話をする機会が減ったり、歯や歯茎の状態が悪い自覚があるのにも関わらず「もう年だから・・」と、セルフケアや歯科検診をやめてしまい、食事が疎かになることで、身体の健康を損なう方は少なくありません。
確かに、年齢が上がるにつれてオーラルフレイルとなってしまう方は多い傾向にあります。(※1)
身体の健康だけでなく、周囲とのコミュニケーションが億劫になったり、精神的にも非常に不安定な状態にもなりかねません。オーラルフレイルは心身機能の低下を招く恐ろしいものです。
ご高齢の方はもちろん、お若い方であっても口腔機能を維持・向上させる意識は常に持っていただき、適度な運動やストレスの管理、十分な睡眠などを継続して生活していただければと思います。
オーラルフレイルに繋がる要因は可能な限り排除し、心身ともに健やかにお過ごしくださいませ。
※1)オーラルフレイルに関連する得点は身体的フレイルに関連する得点と比較して,年齢階級の上昇とともに漸増する傾向が認められ,その傾向は女性のほ うが強かった。また,オーラルフレイルにとっては口腔機能と身体機能の自覚の差が存在する 50~60歳代が一つの重要な年代であり,咀嚼機能の低下を示す項目,特に「食べこぼしが多くなった」や「嚙めない食べ物が多くなった」に関する評価は重要である可能性が示唆された。
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