歯列矯正を始める前に知っておきたい「矯正を失敗する原因と対処法」、失敗しない方法。
咬み合わせを整え、見た目もよくする歯の矯正治療。近年、目立たない装置の登場や日本人の歯並びに対する意識の変化から、矯正治療に臨まれる人が増えています。
しかし、そんな咬み合わせや見た目を良くする矯正治療で「失敗した」と後悔してしまう人もいるようです。
ここでは、矯正治療を始める前に知っておきたい矯正治療の落とし穴や注意点、もし後悔してしまった場合の対処法について詳しくご説明します。
歯列矯正は、見た目をキレイにしたり、咬み合わせを整えるための歯科治療で、歯に痛みや腫れがなくても行う「今より良くなるため」の治療です。
しかし、中には矯正をしたことによって「こんなはずじゃなかった」と、後悔してしまう方がおられることも事実です。ところが、実はその後悔はしっかり医院選びや相談をしていれば避けられた後悔であることも多くあります。
これから矯正しようか迷っている方、矯正したいけど「やらなきゃ良かった」という声を聞いて尻込みしてしまった方、あなたが矯正で「やらなかっよかった」と後悔しないためには、どのような点に気をつけるべきか知っておく必要があります。
非抜歯矯正によくある失敗です。近年では非抜歯矯正が得意なマウスピース矯正が増えていることからこのトラブルも増加傾向です。不正咬合の原因の一つは、顎が小さく歯が並ぶスペースが無いことです。そのため、大人になってからの矯正は抜歯やストリッピングという歯を少し削る施術を使うことで、歯が並ぶスペースを作る必要がありますが、中にはそのまま前に張り出すことで歯を並べることもあるようです。
その結果、出っ歯になり「やらなきゃ良かった」と後悔する人が出てきてしまいます。
この場合、再矯正をすることでリカバリー可能です。ただし、歯を並べるスペースを確保するため、抜歯矯正を行ったり、複数の歯と歯の隙間を0.2~0.5mm程度削るなど、スペースを作る必要があります。
矯正医の技術不足、経験不足により起こることがある失敗です。矯正治療は、ゴールとなる咬み合わせを決めて、そこに向けて歯を動かしていきます。
しかし、そのゴールが間違っていたり、そのためのプロセスが間違っていると、しっかり噛める咬み合わせを作ることができません。例えば前歯が強くあたってしまったり、奥歯で噛めなくなるということもあります。
再矯正しか手段はありませんが、しっかり噛ますためには治療計画をイチから再検討する必要があります。
ただし、中には正しい咬み合わせになっているにも関わらず、違和感を感じる場合もあります。これは、それまでの咬み合わせから現在の咬み合わせに変わったことにお口が慣れていないことなどが考えられ、時間の経過とともに、違和感はなくなり、咀嚼も上手く出来るようになる場合もあります。
歯列矯正によって起こる偶発症としては、珍しくないものと言えます。例えばガタガタの歯並びを治したとしても、それがキレイに隣の歯と形までピッタリ合うことはありません。
もちろん、治療計画では出来る限り隙間ができないように計算をして歯を動かしますが、どうしても辻褄が合わない場合や、矯正治療中の歯肉の退縮や加齢なども相まって歯と歯の隙間が目立ってしまうことがあります。
この隙間を三角に見えることからブラックトライアングルと呼び、主に下顎前歯にできやすいとされています。
隙間が大きい場合はレジン充填やラミネートベニアなど、補綴治療を検討する場合もあります。
矯正治療では、咬み合わせの位置や高さが変わることで、顔貌に変化が現れることがあります。もちろん、良いように変化するよう予測を立てて治療を行いますが、中には思ったものとは違う顔貌の変化を招く恐れもあります。例えば、過蓋咬合という深い咬み合わせ(イーッとしても下顎の前歯が見えないような咬み合わせ)の場合、矯正をすることで奥歯の咬み合わせの位置が高くなります。そのため、矯正後には少しですが顔が面長になる傾向があります。
また、矯正治療をすることでこれまで張っていたエラが改善されたり、矯正治療中の食事制限や咀嚼をする筋肉の衰えから頬が痩せることで面長に見えたり、前歯を動かすことで人中が伸び、鼻の下が長くなって面長に見える場合があります。
表情筋のトレーニングなどで改善する場合もあれば、矯正が終了して食物の摂取量が増えることで自然に改善することもあります。それでも大きな改善が必要な場合は、再治療もしくは美容整形が必要になる場合もあります。
抜歯矯正や歯を引っ込める矯正で、口元が元の顔貌より凹むことで、それまでモコッと出ていた口を覆っていた軟組織が余り、ほうれい線が濃くなることがあります。原理としては、肥満の方がダイエット後に皮が余ってしまうのと似ています。
抜歯矯正をしたからといって必ずしもほうれい線が濃くなるわけではありませんが、治療計画が適切でなければほうれい線が濃くなる可能性があります。
表情筋のトレーニングを行うことで、肌や口元に張りが出て、改善する可能性もあります。また、口元のコンプレックスがなくなり良く笑うようになると、自然に表情筋が活発に動き、ほうれい線が薄くなるケースもあります。それでも一向に改善しない場合は、美容外科などへの相談が必要となります。
多くはありませんが、歯列矯正の偶発症の一つに歯の失活があります。これは歯列矯正の歯を動かすスピードに歯の神経が追いつかずに切れてしまったり、矯正治療中の清掃不良で虫歯が進行し、神経にまで達するケースなどもあります。
歯の移動のためにかける力強ければこの偶発症は起こりやすく、中には歯根吸収と言って、矯正力をかけた歯の根の先が短くなってしまうケースもあります。
歯の根が失活してしまうと、抜髄という歯の神経を取る処置が必要となります。神経を失っても、歯がなくなるわけではありませんので、その歯を長持ちさせる選択をすることが大切です。
また、神経を失った歯は大きく削ったり、歯が残っていても変色する場合があります。その場合はセラミックによる補綴治療で、自分の歯と見た目では区別がつかない程度まで審美回復をすることが可能です。
歯を並べるスペースがない場合、歯を間引くことでスペースを作ります。そのため、健康な歯であっても、歯列矯正のために最大4本抜歯が必要な場合があります。また、矯正治療に当たり親知らずが悪さをする可能性もあるので、多くの場合親知らずも矯正前に抜歯をお願いすることがあります。親知らずが4本あった場合、便宜抜歯と含めて、最大8本の歯を抜くことにになります。
この抜歯は、咬み合わせを整え、上下左右の歯がしっかり噛み合い・支え合うように歯を並べるための抜歯です。そして抜歯をすることにより健康な歯を長く保つためでもありますが、それを理解しないまま歯を抜かれてしまうと「なぜ歯を健康にするために歯を抜かれるの?」と納得できない思いになられる方もおられるそうです。
歯は、抜いてしまうともう元通りには治りません。ですから、最初に「なぜ抜歯するのか」「抜歯しなければどうなる」「抜歯によるお口への悪影響は?」など、しっかり説明を受けて理解した上で矯正治療に臨む必要があります。また、抜歯をして片顎12歯、両顎24歯で咬み合わせを作ることは、今後の生活や歯の寿命にとって問題になることはありません。むしろ、不正咬合のまま過ごすより、歯を長持ちさせやすくなります。
マウスピース矯正を始める人はこちら→マウスピース矯正失敗?5つの原因とリカバリー法
歯列矯正を始めるなら、自分の歯がどのように動き、どんな状態になるのか、抜歯は必要なのか、どんな装置で治療ができるのかなど、予め知っておきたい情報です。
そこで、試していただきたいのが、矯正シミュレーションです。例えば、マウスピース矯正のインビザラインなら、iTeroという光学式口腔内スキャナーで口の中をグルっと一周撮影するだけで、歯並び矯正のシミュレーションをすることが可能です。
また、セファログラムという規格レントゲン写真写真を取ることで、歯の位置がどうかわり、Eラインやフェイスラインどう変化するかをある程度予測を立てることができます。
矯正を始める前に、シミュレーションや画像診断をしっかり行うことで、後悔するリスクを軽減させましょう。
歯列矯正は見た目や機能の改善に良い治療ですが、後悔しないためには事前の準備と歯科医との相性が重要です。矯正歯科医や歯科医院を調べ、口コミや評判を確認しましょう。また、友人や家族からの紹介も参考になります。
その上で、初診やカウンセリングにて、治療方針や期間、費用について十分に相談し、メリットだけでなくデメリットやリスクについてもしっかり説明を受け、治療期間中の痛みや不便さを理解し、自分が受け入れられる範囲かどうか判断してください。
最後に、矯正治療の結果には個人差があります。完璧な歯並びや美しさだけを追求するのではなく、自分にとっての最善の結果を歯科医と一緒に目指しましょう。期待と現実のバランスを考慮して、歯列矯正を成功させることが後悔しないための鍵となります。歯列矯正で美人になった?その理由を徹底解説
歯列矯正をしたいけど、後悔したくないという方、まずは相談だけでもお越しください。
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