歯の詰め物（銀歯・樹脂）が取れたら

前と違う歯医者でもつけてもらえる？

詰め物が取れたけど、引っ越してしまったので詰め物を治療した前医にかかれない場合や、何度も詰め物が取れるので別の歯科にかかりたい場合など、他の歯科に詰め物を持っていっても治療を受けられます。

もちろん、再接着が可能かどうかは、詰め物や天然歯の状態を診てからの判断にはなりますが、保険の歯・自由診療の歯、どちらの場合でも他の歯科に持っていっても構いません。

ただし、自由診療のセラミックやゴールドの場合、歯医者さんごとに保証などを設けている場合があります。保証があれば、詰め物を作りなおす場合でも費用を抑えて（費用負担ゼロの場合もあります）治療ができますので、念のため、前医に確認を取ったほうが良い場合もあります。

取れた詰め物を捨てない

歯の詰め物が取れた場合、何もわからずに捨ててしまう人もいますが、中には高価な詰め物もあります。特に白くてガラスっぽい詰め物や金の詰め物は、自由診療の詰め物の可能性があるので、捨てずに保存し、歯医者に持参することをお薦めします。

また、銀色の詰め物や白一色の詰め物は、保険の詰め物の可能性が高いですが、こちらは費用は抑えられても再製するのにはそれなりの時間と工程が必要です。特に「オエッとなる型取りが嫌い」という方は、再製の可能性を下げるためにも、取れた詰め物を保管して持参しましょう。

いずれにしても、再接着できた方が期間や費用を抑える事ができます。自身の判断で破棄する前に、わからない場合は歯科医院にお問い合わせ下さい。

詰め物を自分で接着しない

詰め物が取れてしまったあと、家庭用の接着剤などで接着しようとする人もいますが、これは危険です。

その理由はいくつかあり、一つは殺菌作用がないことです。歯科用のセメント（接着剤）には殺菌作用があり、歯と詰め物を接着すると同時に接着面に菌が入らないようにできています。市販の接着剤にはこの殺菌作用はありませんので、接着することで虫歯になる危険性があります。

もう一つは既に虫歯が再発している可能性です。詰め物が取れる原因に二次カリエス（虫歯の再発）がありますが、これは低い可能性とは言えません。虫歯があるのに蓋をしてしまえば、虫歯はどんどん内側に進行し、歯の神経を取る処置が必要になることもあります。

その他、ぴったり接着出来ないことや、隙間が出来てしまうこと、接着剤の有害物質などの問題も考えられますので、自分で再接着するのはとても危険です。

早めに歯医者へ連絡を

ある日突然詰め物が取れたら、「どうしたらいいんだろう」と不安になる人も多いと思います。「このままくっつけてもらえるの？」「また型取りが必要？」「なぜ取れたの？」など、様々な疑問も浮かぶと思います。しかし、実際にやるべきことは2つだけです。

• 1つ目：取れた詰め物をティッシュやガーゼにくるんで保管
• 2つ目：歯医者を予約する

また、歯医者に行くまでは、「取れた部分であまり噛まないようにする」「食事のあとは特に念入りに歯磨きする」ことを心がけて下さい。

再接着できるか、再治療が必要かどうかは実際のところ診てみるまでわかりません。しかし、詰め物が取れたということは、何らかの原因があるということは確かです。一度検査をしてもらってから、再びしっかり治してもらいましょう。もしかしたら、素材を（セラミックや金歯に）に変えることで、再発のリスクが抑えられる場合もあります。