日本人の成人の9割は虫歯にかかったことがあると言われています(※1)。つまり、多くの人が虫歯の辛さや治療の煩わしさを経験されているというこです。
ですから、あるとき鏡で小さな白や黒、茶色い点を見つけて「これって虫歯?」と焦ったというような経験をした人も多いのではないでしょうか?
虫歯というのは、段階を追って大きくなっていきます。そして小さいほど治療は容易で、場合によっては治療の必要が無くなる場合もあります。要は早期発見が重要です。
ここでは、小さな虫歯の見つけ方や治療法、その費用など、虫歯を小さなうちに治す方法について詳しくご説明します。
※1)5歳以上10歳未満では処置歯または未処置のう歯を持つ者の割合は3%を下まわったが、25歳以上では80%以上と高く、特に45歳以上50歳未満55歳以上60歳未満、65歳以上70歳未満では100%に近かった
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虫歯というのは、段階を経て進行する病気です。初期の初期はCO(シーオー※カリエスオブザベーション)という「虫歯とは言い切れないものの虫歯の初期症状と疑われる状態」からはじまり、エナメル質という最も外側の組織の虫歯であるC1、象牙質に及ぶC2、神経に達するC3、抜歯が必要になるC4へと移行していきます。この進行を止めるには治療が必要で、虫歯の治療とは虫歯に侵さられた歯質を取り切る必要があります。
そこで皆さんは「歯医者で治療が必要」と、どこで判断されますか?
意外に多いのが「しみたり痛いと感じたら」という答えです。しかし、これが大きな失敗となります。実は痛みが生じる虫歯は、すでにC2・C3に達している可能性があります。初期の虫歯、COとC1では痛みを感じないことがほとんどですので、よほど目を凝らして口の中をチェックするか、歯科の定期検診で見つけてもらわなければこの段階での対処は難しくなるのです。
初期の虫歯は、歯科でも治療をしないことがあります。これは、削ってしまうとそこが細菌の住処になる恐れもあるためです。レジンやパラジウム(銀歯)で修復すると、その接着の隙間に虫歯菌が生息することがあります。そうなると虫歯菌は修復物の下で活動し続け、気がつくと歯に痛みを覚え、「神経を取る処置が必要になる」ということもあります。
そうなると「削らなければ虫歯が進行してしまうのでは?」と心配になってきます。しかし、COやC1はエナメル質という歯の中でも最も硬い組織です。ですから、虫歯の進行も比較的遅く、且つ「再石灰化」という歯を溶かす虫歯の初期症状「脱灰」を修復する作用を繰り返すことにより、治癒することがあります。
歯医者の経過観察とは、しっかり歯磨きを行い、フッ素の塗布やフッ素入り歯磨きを使うことで再石灰化を促す期間と考えましょう。「虫歯ですが経過観察しましょう」と言われたら、無理に「削ってほしい」と治療を希望せず、毎日のケアをしっかりして、定期的に歯科で進行していないか、治癒しているかを確認してもらいましょう。
治療した歯の虫歯の進行
一つでも該当する場合は、もしかしたら初期の虫歯かもしれません。気になったら歯医者さんにチェックにいきましょう。歯科医院では万が一虫歯でなくても、虫歯にならないような処置、虫歯になりやすい場所(歯垢や歯石が溜まっている場所)をキレイにしてくれたり教えてくれるます。
虫歯の原因は「細菌」「糖」「歯質」の3つです。この内、細菌を減らし、糖を口腔内に残さないためには、しっかり歯磨きをして口腔内を清潔に保ちましょう。
虫歯の原因の一つ、「歯質」を強くするには「フッ素入りの歯磨き」や歯科医院での「フッ素塗布」が有効です。フッ素は歯質を強化し、再石灰化を促進します。
エナメル質は硬いので1週間や1〜2ヶ月でいきなり進行することはほとんどありませんが、3〜4ヶ月に1度の検診で、進行しているか、改善したかを確認してもらいましょう。
初期の虫歯でも、進行が確認されたり、深い虫歯になると削って治療する必要があります。虫歯で歯を削るというと、小さな虫歯でも「こんなに削ったの?」とショックを受けた人も多いのではないでしょうか?それはおそらく「インレー」という金属やセラミックで作った歯の詰め物を入れるために形成というインレーが接着しやすいように歯の形を整えるためです。
しかし、近年では「M.I.(ミニマルインターベンション)」という「歯質や歯髄への犠牲を最小限に抑える」という考え方が主流となってきているため、広く削る必要がある詰め物ではなく、小さく削って樹脂で埋める「レジン充填」が軽度の虫歯には適用されることが増えています。
レジンは白い樹脂のため、銀色の詰め物のように目立つことはありません。また、歯質の切削も最小限ですので、治療した箇所も小さく、目立たないものとなります。
初期の虫歯で、治療が必要になった場合、レジン充填による治療であればおよそ1回で治療が終わります。削って充填するのに15〜20分程度、研磨や仕上げで5〜10分程度です。例えばそれが初診であれば、初診日だけで治療が終了します。
しかし、もしそれが前歯など目立ちやすい部位で、「できる限りキレイに治療したい」というご希望があった場合、通常(保険適応内)のレジン充填ではご希望に添えない場合もあります。
同じレジンを使った治療でも、ダイレクトボンディングという審美的なレジン充填であれば、歯科医師の技量が高ければ「どこを治療したのかわかららない」と思えるほど精度の高い治療も可能です。
この場合、ダイレクトボンディングは時間を要しますので、当日後ろに空いている時間がなければ、別日で長い時間(60分前後)の予約を取って治療することになることが多いです。
写真1・2の治療内容 | ダイレクトボンディング法による不良補綴(古いレジン修復)のやり変え |
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期間・回数 | 1週間・2回(初診・ダイレクトボンディング) |
費用 | 自由診療:ダイレクトボンディング✕1歯 30,000円(税込33,000円) |
リスク・副作用 |
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初期の虫歯の治療の場合、保険診療・3割負担の方の場合で1,000〜2,000円程度になると思います。初診の場合、初診料等を含めても3,000〜4,000円になると思います。
審美的な治療(ダイレクトボンディング)を希望される場合は、歯科医院よって費用は異なってきます。例えばアップル歯科の場合1歯あたり30,000円(税込33,000円)となります。
これが詰め物になってくると、保険で3,000〜6,000円、自由診療のセラミックやゴールドであれば4〜5万円と費用も大きくなってきます。
虫歯は進行するほど歯質を失い、費用もかかります。早めに見つけて早めに治療に臨みましょう。
しかし、「痛みがない虫歯」に気づくにはどうすれば良いのでしょうか?毎日鏡で隅々までチェックするのも大変ですし、口腔内は自分では見えないところもたくさんあります。
かといって、痛みが出るまで待っていれば、虫歯はかなり進行していることになります。
そんな「見えない虫歯」を見つけるのが、予防歯科・歯の定期検診です。検診で小さな虫歯や汚れが溜まっているところを確認し、虫歯や歯周病にならないための施術を行う。あるいは小さな虫歯ができていたら、フッ素を塗布して経過を診たり、早期治療で進行を防ぐこともできます。実は、この検診で見つかるの小さな虫歯は、普段の歯科診療でも少なくありません。
虫歯は進行するほど歯質を失い、歯の寿命を短くしてしまいます。早期発見、早期治療・予防のためにも、歯科検診に通う習慣を身に付けてましょう。
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簡単WEB予約この記事の編集・責任者は歯科医師の田中公之です。
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