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悪い歯並びとは、不正咬合と言いう良くない咬み合わせのことを言います。通常、歯は片顎14本ずつが噛み合って支え合っています。
この咬み合わせに「入っていない歯」や「おかしな入り方をしている歯」があると、不正咬合になります。
不正咬合の種類には「叢生」「反対咬合」「過蓋咬合」「切端咬合」「開咬」「上顎前突」「空隙歯列」などがあります。
日本人の傾向としてては、最も多いのが「叢生(44.3%)」、次いで「上顎前突(12.9%)」、小差で「空隙歯列(12.4%)」(※1)となります。
※1)不正咬合の内訳
ガタガタ・デコボコに生えた歯。
確認方法 歯と歯の重なりあったり、八重歯やねじれた歯のねじれた歯がある
受け口・下顎前突・しゃくれ。
確認方法 下顎の第一大臼歯が上顎の第一大臼歯より前に出ている、下顎の歯が上顎の歯より前にある
咬み合わせが深く下顎の前歯がほとんど見えない。
確認方法 上顎前歯が5mm以上、もしくは1/3〜1/4程度覆っている
前歯で噛めず、奥歯だけで噛んでいる歯。ポカン口。
確認方法 上顎前歯と下顎前歯が当たらない、前歯での噛みちぎることができない
前歯で噛めず、奥歯だけで噛んでいる歯。ポカン口。
確認方法 下顎の第一大臼歯が上顎の第一大臼歯より後ろにあり、上顎前歯と下顎前歯の前後位置が3mm以上ある
歯と歯の間に隙間が開いている状態。すきっ歯。
確認方法 歯と歯に目視で確認できる隙間、前歯同士の隙間が2mm以上ある
歯並びが悪いと、その不正咬合の種類によって、様々な影響を受けることがあります。
また、正常な咬合に比べて、悪い歯並びの方が将来的に歯を失いやすく、8020という80歳までに20本の歯を残すという取り組みの調査では、8020達成者で最も多いのは正常咬合で、咬み合わせの分類としては反対咬合や開咬に至っては8020達成者がいなかったそうです(※2)。
また、不正咬合は見た目にも大きく影響し、人によってはコンプレックスに感じる人もおられます。顔面のコンプレックスは日常や性格にも影響することがあり、人前で歯を出して笑えない人や、歯が原因で人との接触を避ける人もおられるほどです。
※2)8020達成者の咬合分類 上下顎前歯の前後関係は84.6%、上顎前突15.4%、反対咬合0%であった。
歯は、一度生え変わります。生まれてから1歳になる頃には数本の乳歯が生えてきてます。その後2歳半から3歳にかけて乳歯が生え揃ってきます。この段階の歯並びは、永久歯の歯並びに大きな影響を与えることは少ないです。
乳歯の歯並びが良くても、永久歯の歯並びは悪くなってしまったり、逆に乳歯の歯並びが良くないのに、永久歯はきれいな歯並びになることもあります。例えば乳歯がすきっ歯の場合、これは正常な成長です。
永久歯は乳歯よりも大きな歯、且つ歯の数も多いのため、乳歯がギチギチに並んでいる場合、多い永久歯は生える場所を失い、悪い歯並にびなることもあります。
永久歯は7歳ごろから生え始め。12〜13歳で生え揃います(親知らずを除く)。この永久歯の生え方が、あなたの咬み合わせを形成します。そしてこの永久歯がどのように生えてくるかは、先天的な原因や後天的な原因で、悪い歯並びになることがあります。
遺伝・骨格による問題
歯並びや骨格は遺伝します。そのため、両親の内、どちらかが不正咬合の場合、その子供も不正咬合になる可能性があります。
習癖・舌癖・乳歯の虫歯等
指しゃぶりや舌で歯を押すクセがあると、それが原因で徐々に歯が移動し、悪い歯並びになります。また、乳歯の虫歯を放置すると歯並びに影響すると言われています。
指を吸うクセ
リスク:上顎前突 開咬 交叉咬合
唇を噛むクセ
リスク:上顎前突 開咬
爪を噛むクセ
リスク:空隙歯列 叢生
舌で歯を前に押すクセ
リスク:上顎前突 開咬 交叉咬合
舌が正常より下がっている
リスク:反対咬合 開咬 交叉咬合
口での呼吸が習慣化している
リスク:上顎前突 開咬 交叉咬合
頬を腕で支えるクセ
リスク:過蓋咬合
うつぶせで寝るクセ
リスク:反対咬合
歯並びを正常な咬み合わせに治す場合、第一選択肢は歯列矯正となります。歯列矯正は歯を並べるスペースを作りながら、歯に矯正力をかけことで少しずつ歯を動かし、上下の歯が正しく噛み合う位置に並べていきます。
中にはセラミック矯正という、歯冠部だけを削って向きを変えることで、歯並びがきれいになっているような状態に、見せる治療もあります。
ただ、この場合歯の根には通常ではあり得ない方向からの力が加わったり、歯冠を削ることで歯の神経を失い、歯が脆くなって寿命が短くなることもあります。
セラミック矯正は「矯正」と名前に付きながら歯列矯正とは似て非なるものです。治療期間は短く費用は抑えられますが、それ以上のリスクを伴うこともありますので、慎重に検討する必要があります。
不正咬合は、必ずしも治療をしなければならないという物ではありません。また、歯並びが悪いからといって、必ず虫歯や歯周病にかかるわけではありません。
歯が抜ける原因の第一位は歯周病で、二位は虫歯ですが、虫歯も歯周病も細菌による疾患です。その疾患は食べカスや磨き残しからできるプラークに生息しているため、このプラークやそれが固まってできた歯石をキレイに落とし続けることができれば、歯を失う根本的原因は抑えることができます。
ただし、咬み合わせによっては、80歳になって20本残っている可能性が極めて低い可能性はあります(※1)。どれだけ歯を磨いて菌を溜めなくても、咬み合わせの辻褄があっていなければ、歯にかかる力が原因で、歯を失うこともあります。そのため、不正咬合は治療をした方が良い咬み合わせもあるということになります。
また、歯列矯正に年齢制限はありませんので、40代・50代から矯正を始められる方もいらっしゃいます。とはいえ、若い方の方が歯が動きやすいのも確かですので、もし歯列矯正をしようかどうか迷っているなら、早めの治療を始めたほうが、治療期間が短くなり・良い歯並びになって過ごす期間が長くなります。
不正咬合は、場合によっては自身では「歯並びが悪い」と気づかない場合もあります。例えば、出っ歯や開咬だけど歯並びは良い場合、歯はキレイにならんでいるけど咬み合わせが深い過蓋咬合の場合、1歯だけが反対咬合になっている交叉咬合などが特にその傾向にあります。
不正咬合に気づいている人は、周りから歯並びのことを揶揄されたり、自身で歯並び・咬み合わせの悪さに気づく人もいらっしゃいます。特に容姿を気にする人にとっては、歯や歯並びの悪さは大きなマイナス要因となります。
私達歯科医師は、その咬み合わせが患者様にとってよくない未来につながると考えた場合、矯正を奨めることがあります。歯列矯正するかしないかは、最終的に患者様自身が判断することです。もし、私達歯科医師の言葉があなたの矯正への決断の後押しになるのなら、ご相談にお越し下さい。歯科医師から見て、あなたの咬み合わせがどういう状態で、どのようなリスクがあり、どんな治療の選択肢・費用・期間になるのかをご説明いたします。
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