近年、日本においても歯並びに対して意識が大きく変わってきています。ある調査では、2012年に歯列矯正に抵抗があると答えた人の割合は72%だったのに対し、2016年には56%にまで減少していたそうです(※1)。
これは歯並び矯正が日本人にも馴染みのある治療になってきたというこではないでしょうか?
アイドルの顔を思い浮かべて下さい。その人の歯並びは良いですか?悪いですか?良い人が多いのではないでしょうか?また八重歯が出ている人はいますか?ほとんどいないのではないでしょうか?一昔前までは、「八重歯が可愛い」と、普通に八重歯をチャームポイントに売り出しているアイドルもいました。
しかし近年では八重歯も不正咬合という認識がしっかり根付き始め、芸能人でも八重歯をを含め、歯並びを改善する人は増えてきたように感じます。
※1)アメリカでは「歯列矯正に抵抗がある」人が23%なのに対し、日本では50%以上が「抵抗がある」と回答。また、2012年3月に実施した調査で同じ質問を行ったところ、「歯列矯正への抵抗」が72%と、4年半で日本の「歯列矯正への抵抗」が16%減少したことが分かりました。
不正咬合とは、読んで時のごとく「悪い咬み合わせ」のことを言います。「見た目の問題」だけと侮る方も多いようですが、実はそうではなく不正咬合は放っておくと虫歯や歯周病の罹患率が上がったり、頭痛や顎関節の痛み、肩こりや内臓の不調にまでつながることもあります。
しかし、多くの人は自分が治療が必要な不正咬合とは知らずに、「治す必要はない」と思っておられます。もちろん、治療をせずとも大きな問題が出ない方もおられます。しかし中には不正咬合が原因で多くの歯を失ったり、頭痛や肩こり、顎の痛み、消化不良による内蔵の病気など、思いも寄らない症状が現れる方も実際におられます。
もしご自身で「歯並びは良くないかもしれない」とお気づきでしたら、矯正治療が必要かどうか一度歯科医師にご相談してみて下さい。そしてもし歯科医師に「矯正をした方が良い」と言われたら、一度よく考えてみてはいかがでしょうか?
日本人は、先進国の中でも歯並びが悪いと言われています。これにはたくさんの要因がありますが、そもそも歯並びに対する意識が低いことや、歯の治療を保険使うことに慣れてしまっているのも理由としてあげられます。海外には、日本の国民健康保険のような制度がない国が多く、歯の治療はとても高額な治療になってしまいます。そのため、むし歯や歯周病のリスクを下げたり、歯並びによって相手に与える印象を良くするために矯正治療を行っています。日本人はむし歯や歯周病になっても保険で治療ができてしまうため、そもそもむし歯や歯周病に対する予防の概念が少なく、自由診療の矯正という治療がある種贅沢な治療であるという認識の方もおられるようです。
そんな日本人の歯並びの中でも、最も多いのが叢生、次いで上顎前突、空隙歯列、開咬、過蓋咬合、反対咬合の順となっています。(※2)
不正咬合は遺伝による骨格的な問題によるものと、習癖などによる後天的なものがあります。不正咬合の治療はこれらの原因から骨格、歯を支える骨屋根の状態、実際の歯の当たり方などを紐解いた上で、治療方法を検討していく必要があります。
※2)日本人の不正咬合の調査は、厚生労働省(旧厚生省を含む)が歯科疾患実態調査の一部として行っています。歯科疾患実態調査は昭和32年(1957年)から6年ごとに行われていて、不正咬合の調査は今までに昭和44年(1969年)・昭和56年(1981年)・平成11年(1999年)・平成17年(2005年)・平成23年(2011年)の5回行われました。
いわゆるガタガタの歯並びです。歯と歯が重なるように生えることも多いため清掃が難しく、むし歯や歯周病になるリスクは上がります。口臭の原因となることもあります。また、しっかり噛み合っていないために食べ物をを咀嚼することができず、消化器に負担を欠けてしまう場合もあります。八重歯もこの叢生に含まれます。
出っ歯と言われる歯並びです。上顎前突の場合前歯が前に突出しているため、顔貌に大きな影響を与える咬み合わせです。また、前歯や唇に外傷を受けやすい、発音に影響が出やすいなどのデメリットがあり、口を閉じづらいことから口呼吸になりやすいため、風邪やアレルギーになりやすい・老化が早いなど、口呼吸のリスクも伴うこともあります。
すきっ歯と言われる状態です。歯のすき間が大きいと、食物を噛み潰す「咀嚼」が上手くできないこともあります。咀嚼不良は消化器系に負担をかけることも考えられます。歯のすき間から空気が抜けやすいため、発音に支障が出るのも特徴です。また、歯のすき間に食物が挟まりやすい場合は、むし歯や歯周病リスクが高くなります。
ポカン口と言われる状態になりやすい咬み合わせです。奥歯で噛んで、前歯で噛めない咬み合わせです。奥歯に極端にストレスがかかるため、将来的に奥歯から壊れていくことの多い咬み合わせです。また、口呼吸にになりやすいため、脳の発達に影響したり、風邪やアレルギーになりやすい・老化が早いなどのリスクも伴う恐れがあります。治療には外科治療が必要な場合があります。
上顎の歯が下顎の歯を覆ってしまうような深い咬み合わせのことをいいます。この咬み合わせに多く見られる弊害は顎関節症で、中には口を開けられないほどの痛みを伴う方もおられます。また、歯の接触が強いため歯のすり減りが多かったり、下顎の前歯が上顎の歯ぐきにあたって傷つけてしまうこともあります。咬み合わせは歳を重ねるほど深くなる傾向にあります。
上顎より下顎の方が前に出る「受け口」と言われる状態です。そもそも正常な咬み合わせと反対になっているため、歯を支える骨に負担がかかりやすく、将来的に歯を失うリスクの高い咬み合わせです。また、見た目の発音の障害も大きく、コンプレックスを感じることが多いのも特徴です。幼児期であればマウスピースで改善することもありますが、成人後は外科矯正が必要になることもあります。
不正咬合を治療するかどうかは、最終的にはご本人の判断です。不正咬合でお困りでない方は「直ちに影響はない」という状況で、数年後・数十年後に上記で挙げたリスクが現実になる「可能性がある」というだけです。将来的に抜歯や顎関節症、内臓障害のリスクが高いのであれば治療したいという人もおられますし、将来のことはわからないからと治療を希望されない方もおられます。また、治療をしたとしても、これらのリスクが100%防げるというわけでもありません。それはインフルエンザの予防接種をしていてもインフルエンザにかかってしまう人がいるのと同じで、お口のトラブルもどれだけ予防しても防げないこともあります。ただ、そのリスクを下げることがどれだけ自分にとって重要かをご自身でご検討頂く必要があります。
歯並びを治すには
いわゆる「セラミック矯正」はよほど条件が良くなければ、かえって歯を失う原因となることがあります。ただし、空隙歯列などのすき間を埋めたり、すでに被せものになっている歯を調整することで歯並びを少し改善する程度なら可能です。
基本的にはほとんどの咬み合わせにおいてワイヤー矯正は対応可能です。現段階では最も症例数が多い矯正で、スタンダードな治療法と言えます。
目立たない・取り外しができる・痛みが少ないなど、近年増加している矯正装置です。対応できる不正咬合には限りがありますが、年々症例も増えできる範囲も広がってきています。
咬み合わせの状態や分類は非常に複雑で、ちょっと勉強しても簡単に理解できるものではありません。叢生や前突、反対咬合のように、明らかに見た目に不正歯列とわかる場合もありますが、自分の歯並びが良くない咬み合わせであることを知らない人も多くおられます。
ですから、咬み合わせや歯並びについて不安に感じたら、まずはかかりつけの歯科医師に相談してみましょう。もし、「治療が必要」といわれたら一度ご検討下さい。
咬み合わせはあなたの将来の歯の寿命や、身体の健康にも影響を及ぼします。
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